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食物アレルギー

食物アレルギー気管支ぜんそくアトピー性皮膚炎
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食物アレルギーとは

近年、我が国においても、食生活の変化等により食物アレルギーは確実に増加していると言われています。平9年度の厚生省の全国調査では、食物アレルギーによる症状を経験したことのある人は7.3%と報告されています。私達の小学生を対象とした調査では、米子市9.6%、隠岐西の10.4%でした。

しかし、小学生の時期になると、症状のある子供はそれぞれ2.4%、2.6%に減少していました。全国における調査では2.6%でしたが、2013年度には4.5%と増加しています。。子供の食物アレルギーの特色は、症状は加齢とともに改善され解決される場合が殆どなのです。乳児期から2-3歳頃まで、小児にアレルギー症状を引き起こす主な抗原である食物(卵白、牛乳、小麦等)は、3歳で50-70%、6歳で90%が加齢とともに、食べられるようになることを知っておく必要があるのです。

食物アレルギーは、特定の食物を食べた後に、皮膚、呼吸器、消化器、循環器、時には全身にアレルギー反応による症状が起こってくるのです

有病率

我が国における食物アレルギー有病率調査では、およそ乳児10%、幼児5%学童期以降が1~3%、全年齢を通しては1~2%程度の有病率と考えられています

米子市食および西ノ島における物アレルギーの有無

食物アレルギーの定義

  • 食物によって引き起こされる抗原特異的免疫学的機序を介して生体にとって不利益な症状が惹起される現象です。
  • 食物に含まれる蛋白質(抗原)が消化管皮膚から吸収され血液中に抗体(食物特異IgE抗体)が作られます。これだけでは症状は起きません。
  • 血液中に食物特異IgE抗体をもつ人が、再び同じ食物を食べると、血液中に食物抗原として入り、そこで食物特異IgE抗体と合体して、皮膚、消化器呼吸器などの粘膜に到達して、そこでアレルギー反応が起こり症状が生じます。時には全身症状(アナフィラキシー)が起こります。

 

食物アレルギーの起こるタイプ

食物アレルギーの起こるタイプ

食物アレルギーによって起こされる症状のタイプ

  • a)即時型ー食物を摂取してから15-30分(2時間以内)後に症状が出現する。
  • b)遅発型ー食物摂取してから6-8時間後に症状が出現する。
  • c)遅延型ー食物摂取してから1-2日後に症状が出現する。

食物を摂取後、体内にアレルギー反応が起こります。しかし症状が発生する時間帯があり、最も問題となるのがa)の即時型です。ほとんどが摂取後15分から30分以内に発症し、時にはアナフィラキシー反応を起こし、ショック症状のため生命の危険にさらされる事もあります。即時型を起こす抗原の診断をきちんと受け除去をする事が大切です。

ドライスキンで痒く、湿疹を繰り返すアトピー性皮膚炎は、遅延型の代表です。
 

どのような症状が起こるの?

食物アレルギーによる症状

臓器別症状発症率

 

食物アレルギーの臨床症状

最も危険な即時型反応による症状としては、蕁麻疹喘鳴気管支ぜんそく発作腹痛嘔吐下痢鼻炎などが主ですが、時には血圧低下、意識消失などを伴うアナフィラキシーショックを起こす事もあります。その他、湿疹、アトピー性皮膚炎、腎泌尿器疾患では、蛋白尿、血尿、夜尿、頻尿症等を起こします。神経系では、頭痛、めまい、アレルギー性緊張弛緩症候群等を起こすとされています。

食物アレルギーによる症状で最も多いは、皮膚症状です。呼吸器症状、消化器症状の順序で起こりやすいのですが、最も危険なアナフィラキシーショックは、11,3%の患者にみられました。

食物アレルギーを起こしやすい食品は?

年齢別主な原因食物

食物アレルギーを起こしやすい食品

厚生労働省食物アレルギー研究班の報告では、即時型のアレルギー症状をきたす食品としては、0-2歳では卵、牛乳・乳製品、小麦の3つで約75%をしめています。3歳以上では、3つに加えて魚卵、そばが原因となります。7-19歳では、甲殻類(エビ、カニ)そば、小麦、果物(桃など)が主なものです。成人になると、甲殻類、小麦、果物、魚、そばの順位になっています。

乳幼児食物アレルギーの特色

  • 1)乳児期は、食物アレルギーを起こす食物特異(IgE)抗体を作り易く、食物アレルギーを防ぐ分泌型IgAが少なく、また消化能力が弱いため食物アレルギー症状を起し易いのです。
  • 2)加齢とともに食物アレルギーを起こす食物特異(IgE)抗体値は低下する等により、アレルギー症状を起こし難くなってきます。特に乳児期に多い食物抗原(卵、牛乳、小麦等)については、3歳で50~70%、6歳で90%が耐性(いつでも食べることが可能になる)を獲得し摂食可能になってきます。
  • 3)従って、対策法のポイントは、1歳までは完全除去が基本、1歳をすぎたら、食物抗原の診断(食品が摂食可能かどうか?)にもっとも大切な食物経口負荷試験を実施し、除去食解除(耐性の獲得)の検討が必要です。3歳までは半年に1回、6歳までは、1年に1回検査し、必要最小限度の除去食をするのが基本になります。

年齢別にみた特異抗体(IgE)陽性頻度 スコア>3

食物アレルギーを起こさぬ仕組み(消化管の役割)

乳児期のアレルギー対策

児期は食物アレルギーを起こしやすい時期なのです。その理由は、アレルギーを起す食物特異IgE抗体(図のように加齢とともに減少)が作られやすく、また、人に本来備わっている食物アレルギーを起こしにくくする機能(消化管粘膜のバリア機能、消化酵素、分泌型IgA、経口免疫寛容の働き)が弱いからです。加齢とともに食物特異IgE値は低下し、弱かった食物アレルギーの発症を抑制する機能が強化されてきます。しかし,すべてのアレルギー疾患を引き起こす家ダニ特異IgE抗体は、いったん作られると一生消えることがなく、あらゆるアレルギー疾患を起こす原因となります。出生時からダニ撲滅作戦(掃除等)が必要です。

皮膚からおこる食物アレルギー

経口摂取された食べ物によって体内に食物アレルギーを起こす食物特異IgE抗体が作られる場合は経口感作です。しかし、最近、皮膚から侵入した食物抗原が、食物特異IgEを産生するいわゆる経皮感作が食物アレルギーの主因となり、皮膚が食物アレルギーの重要な舞台だとする考え方が注目されています。

例えば、小麦成分を含んだ洗顔用の石鹸(茶のしずく)の使用者が、小麦を食べたところ食物アレルギー症状を発症して社会問題になりました。石鹸にふくまれる小麦加水分解物による経皮感作の例です。


乳幼児期の湿疹病変を伴うアトピー性皮膚炎の場合、皮膚の角質層のバリアー機能が弱く(アトピー性皮膚炎のコーナーを参照)、食物抗原が侵入し食物特異IgE抗体が作られやすいので、常に皮膚の状態良好に保つことが大切です。

食物アレルギーの予防にスキンケアがとても重要!!

食物アレルギーの発症予防対策

1) 予防のための食物抗原の摂取制限は妊娠中、授乳中、離乳食
   含めて無意味である。離乳食の開始時期遅らせないようにしよう。
2) 経皮感作の予防:湿疹の予防治療
    *保湿をしっかりしよう。   *乳酸菌、ビフィズス菌の使用。
3) 早期から始める湿疹の治療:保湿剤、ステロイド軟膏による外用療法
4) 湿疹の再発予防:プロアクテイブ療法
   


    

食物アレルギーの診断

その食物は本当にたべられるの?

  • 過去の明らかな症状の既往
  • 皮膚テスト(プリックテスト・・・乳児期早期)
  • 食物特異IgE抗体(プロバビリティカーブ参照)
  • HRT(好塩基球ヒスタミン遊離試験)

*以上の結果を参考にして、食物経口負荷試験の安全性を予測して実施する。最終的に除去食の解除レベル、また安全性を決定するのは食物経口負荷試験です。

プロバビリティカーブ

食物アレルギーの診断は、食物経口負荷試験で確定します。

さて、食物アレルギーの診断は吸入抗原の場合と比較すると、非常に煩雑かつ難しいのです。食物抗原の確定診断(患児に本当に症状を引き起こす食品なのか?)をする場合、日本小児アレルギー学会の食物アレルギー診療ガイドライン2012年度版の中にも食物経口負荷試験が最も信頼性が高い方法だと記載されています。

食物アレルギーを診断する場合、皮膚テスト、血液検査(RAST-患児の血液中のアレルギーを起こす食物特異IgE抗体の有無を判定する検査)等がよく使用されますが、残念ながら食物アレルギーの場合は信頼できず、確定診断は難しいのです。

めったに無いことですが、場合によっては、食物特異IgE抗体が陰性でも食べるとアレルギー症状が出る場合もあります。食物アレルギーの診断は、煩雑であるにしても、現在のところ、食物経口負荷試験が最も信頼性が高い方法であるというのが結論です。ただし、この試験で注意すべき点は、疑わしい食物を経口負荷後、15分-2時間以内に起こるアナフィラキシーショック等即時型反応による症状です。しかし、当院では、最近では、その危険な即時型反応の危険度を予測できる検査法(ヒスタミン遊離試験や、特異IgE値のレベルなど)を参考にし,安全性を確認考慮して食物経口負荷試験をおこなっています

当院では、昨年は170人の食物アレルギーのある乳幼児を対象に、243回食物経口負荷試験を実施し除去食解除に役立てることが出来ました。食物経口負荷試験は時には症状の出る危険性のある検査ですが、食物アレルギーの確定検査は現在のところこれしかないのです。しかし、以前とくらべ、最近では比較的安全に食物経口負荷試験が行える様になりました。食物アレルギーのある乳幼児で除去食解除をご希望の方は受診、ご相談下さい。

食物アレルギーの治療は?

基本は除去食療法です。

食物アレルギー児に対する除去食療法のポイント

  • 本当にアレルギー症状をおこす食物を食物経口負荷試験等により的確に診断をして確定し、必要最小限の食物を除去しましょう。
  • 乳幼児の食物アレルギーは耐性(いつ食べてもアレルギー症状を起こさないを獲得しやすいのです。3歳で50~70%、6歳で90%は耐性を獲得すると報告されています。1歳までは完全除去、1歳を過ぎたら積極的に食物負荷試験により除去食解除を検討すべきです。3歳位までは半年に1回、以後は年1回の再検討が必要です。
  • 除去食品に代わる代替え食品を食べて、栄養バランスに配慮し栄養不良を防ぎましょう。

除去食療法1

除去食療法2

除去食代替え食品取り扱い場所

代替え食品を必要とする食物アレルギーの方は、下記皆生堂薬局で入手できます。お問い合わせ下さい。

皆生堂薬局:米子市皆生3-12-5
TEL:0859-22-1193
(きむら小児科隣)

食物アレルギー表示義務

食物アレルギーによる健康障害を防止するため、平成14年に、食品衛生法にアレルギー物質が含まれることを必ず表示する義務付が決定記載されました。特定原材料(7品目)が特にアレルギー症状を起す頻度の高いものです。除去食をする場合に確認して除去をしましょう。
ただ、外食(レストラン、飲食店等)の場合は、表示義務はありません。直接除去可能か確認して下さい。

食物のアレルギー含有表示の義務

アナフィラキシーの対応について

アナフィラキシーの定義

  • 食物、薬物、八チ毒などが原因で起こります。即時型アレルギー反応のひとつの総称。皮膚、呼吸器、消化器など多臓器に症状が現れます。
  • 時に血圧低下などのショック症状を引き起こします。こうした生命をおびやかす危険な状態をアナフィラキシーと呼びます。
  • アレルギー反応により蕁麻疹などの皮膚症状、ゼーゼー、息苦しさなどの呼吸器症状、腹痛や嘔吐等の症状が複数同時にかつ急激に出現した状態をアナフィラキシーといわれます。

アナフィラキシーの症状

アナフィラキシーの主な症状

日本アレルギー学会の適応基準に当てはまる場合はアナフィラキシーとして対応、素早い治療、エピペンの注射が必要です。

一般向けエピペンの適応

エピペンの使用法

食物アレルギーによって起こった即時型の症状が進行すると、アナフィラキシーがおこり命を脅かす状態が起こってきます。その緊急の状態を改善するために、2006年、食物アレルギーによるアナフィラキシーに対し、体重15㎏以上の患児にエピペン(体重15-30kgは0.15mg、30kgは0.3mg)という注射液を家族でも使用できるようになりました。

20011年9月には保険適応になり、さらに緊急の場合、保育園、幼稚園、学校の先生、消防士等も患者にかわって注射してもよいことになりました。重症でアナフィラキシーを起こす危険性のある食物アレルギーのある患児の場合はご相談下さい。エピペンを処方し使用法を指導します。

エピペンの特長

エピペン注射液の使い方

日本アレルギー学会の適応基準に当てはまる場合はアナフィラキシーとして対応、素早い治療、エピペンの注射が必要です。

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